両利きフォアハンドへの挑戦

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公開日 2024年02月13日

テオドール・ダビドフ (13歳) は、両利きのフォアハンドを使うという、独自のプレースタイルでジュニアテニス界にセンセーションを巻き起こしている。

テオはブルガリアのソフィアで生まれたが、1歳半のときに家族でコロラド州デンバーに引っ越し、コロラドで育ったテオは、11歳の誕生日を迎える頃、再び家族とともにフロリダ州ブレーデントンへ引っ越した。このとき、テオはすでにテニスを始めていた。「赤ちゃんのときにテニスに出会ったんだ。今はコーチをしている父が、テニスボールを紐で吊るして、僕に小さなラケットを持たせてくれたんだ。テニスコートでプレーを始めたのは、2歳半のときだった」。

「父は、僕の左利きのフォアハンドが武器になるかもしれないと気付いたんだ」。

テオのユニークな両利きのフォアハンド・プレースタイルは、彼が8歳のときに父親が発案した。「父のアイデアなんだ。父は最初、僕のゲームを組み立てるスキルを伸ばしたかったんだけど、僕の左利きのフォアハンド(彼は右利きだが)が武器になるかもしれないと気付いたんだ。だから、左利きのフォアハンドのトレーニングを積んだんだ」。とはいえ、彼の型破りなプレースタイルが評価されるとは限らない。「僕のプレーを実際に見たことがない人たちは、僕のプレースタイルを批判することが多い。でも、僕のプレーを見ている人はみんな、今やっていることを続けるべきだと言ってくれるんだ」。テオによると、ラケットを持ち替えるか持ち替えないかのタイミングは、相手が打つ直前で、どこに打とうとしているかが分かっている時だという。

テニス以外でも、テオはスキー、釣り、サーフィン、ウェイクボードなど、たくさんの趣味を持つ。「いつも朝6時に起きる。朝食後、7時から9時半までテニスのトレーニングをして、9時半から10時半までジムに行く。午後は、午後12時から2時45分まで家庭学習をして、午後3時から6時までランニングやアスレチック・トレーニングなど、2回目のテニス・トレーニングをしている」。週に3回、テオはオリンピック・ウエイトリフティングの練習もしている。

「史上最高の選手になりたい」

2024年1月、テオドール・ダビドフは第42回プチ・アス・ド・タルブでダブルスで優勝した。短期的には、テオは体力や精神力を鍛えて成長することに重点を置いて、さらに強くなるよう練習に励んでいる。長期的には、ITFトップ50に入り、ジュニアのグランドスラム大会に出場した後、プロに転向し、最終的にはグランドスラム大会に出場することを目指している。

テオは有名なプロテニスプレーヤーになることを目指しているが、ただプロになりたいわけではないと言う。彼は、両手のフォアハンドで最高のレベルに達することができると確信しているが、あわせてバックハンドも完璧にものにするためのトレーニングも続けている。

※バボラ契約選手はカスタマイズされたラケットや写真とは異なるモデルを使用している場合があります。

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