ナダルからパデル、そしてクラブ・ラ・マソへ:コニラス・デルガドの旅

スペインのパデルクラブ「ラ・マソ」の共同ディレクターを務めるニコラス・デルガドは、偉大なテニスプレーヤーのラファエル・ナダルとの友情、そしてチームメートとして一緒に過ごすうちに友情が育まれた日々のことを「それぞれ別の道に進みましたが、2人とも良い道を選びました」と簡潔にまとめる。

2人の出会いははるか昔に遡る。「私は5歳のときに偶然テニスを始めましたが、そのときに、ラファと同じジュニアグループにいました」とデルガドは話す。「スペイン国内外のトーナメントに一緒に参加したのですが、幸運にもラファと一緒にプレーや旅行をしました。私の人生でとても特別な時間でした。」

ナダルの偉業はすぐに世界中に知れ渡った。しかし、ラ・マソにある15面のパデルコートを見つめるデルガドの様子から、彼もまた、成功への道を切り拓いてきたことがはっきりとわかる。実は、デルガドの子どもの頃の夢は、プロのテニス選手になることだった。残念ながらその夢は叶わず、デルガドはラテンアメリカから遠く離れた場所で10年近く金融コンサルタントとして働いた。その後、デルガドは自分が育ったコミュニティで、スペインで最も有名なパデルクラブの1つを設立し、運営することになる。クラブのあるミラシエラは、マドリード北部にある静かだが活気のある住宅街だ。

「私の家族がもともとミラシエラに住んでいたので、私も長くここに住んでいます。そのため、ミラシエラだけでなく、マドリードでも、パデルスポーツ施設に対する需要の規模が容易にわかります。」とデルガドは話す。

かつて野球場だった場所に、デルガドとビジネスパートナーのアントニオ・モリーナは、本質的な資質の高いパデルクラブを作った。クラブには、素晴らしいレストランと最新式のジムがあるほか、各クラスの生徒数を限定するなど、さまざまな優れた特徴がある。

「優れたクラブを作るだけでなく、私達は、ラ・マソをくつろげる場所にしたいと考えました。子どもと一緒に来たり、家族で食事に来たり、お祝いに使用したりできる場所です。なぜなら、非常に社交的なスポーツであることが、パデルの根本的な魅力の1つだからです。」

2015年にオープンしたこのクラブは、現在15,000人の会員数を誇る。すべての会員が、このクラブで得られるさまざまなメリットを享受している。地元であるミラシエラとマドリードの両方で、ラ・マソの戦略は功を奏し、熱烈な反響を得た。

バボラが昨年、パデルの国際本部の場所を探しているときに、ラ・マソを選んだのは偶然ではない。

「私達同様、バボラが家族経営の会社であることが本当に役立っています。エリック・バボラ氏がディレクターの方々とクラブを訪問されたときから、重要な問題についての考え方が、私達と非常によく似ていらっしゃることに大変感激しています。たとえば、より広いパデルコミュニティと強力な関係を築くことに共通の関心があります。」

「ラ・マソは品質の高いブランドです。私達は、バボラのような高品質で有名な製品を作る会社と関係を築きたいと願っていました。バボラは主にテニスとのつながりが強いですが、パデルでも同様に素晴らしい将来を築けると信じています。そのため、お互いに協力しあうことは、このクラブにとってもそれ以外の場所にとっても、とても意味のあることだと思います。」

デルガドとビジネスパートナーがミラシエラで達成したことを喜ぶのはパデルプレーヤーだけではない。クラブのウェブサイトで紹介されている短いビデオクリップで、ラファ・ナダルが、ラ・マソで活躍する友人でありかつてのチームメートにお祝いのメッセージを伝え、クラブを大いに推薦し、クラブ創設のきっかけを作ったのがニコラス・デガルドであることも再認識させる。