[Wimbledon] テニスの発明に貢献した2つのブランドを結びつける

バボラとウィンブルドンは、2013年から協力して仕事をしています。世界で最も歴史あるスポーツブランド2社が初めて手を組んだのは、バボラが正式にシューズの販売を手掛けるようになったときでした。2014年から、バボラは「ウィンブルドン選手権」でテニスラケットやバッグ、アクセサリーを販売する公式ライセンスを取得しています。  


ウィンブルドンのようにアイコン的なブランドの場合、適切なパートナーを見つけることは難しく、忍耐強さ、信頼関係、共通の精神が必要です。

しかし、オールイングランドローンテニスクラブが、テニスラケットやバッグ、アクセサリーのコレクションを展開していこうとしたときに、パートナーとして思いつく会社はバボラしかありませんでした。

ウィンブルドン選手権が始まる2年前の1875年に創業されたバボラは、歴史と伝統があり、共通の価値観を持っていたため、お互いに理想的なパートナーでした。家族経営のフランスの会社であるバボラと世界で最も有名なテニストーナメント大会であるウィンブルドンは、ウィンブルドンが始まってから136年後にパートナーとなりました。

バボラのテニスグローバルマーケティングディレクターを務めるアントワーヌ・バロンは、バボラとウィンブルドンとのパートナー関係について次のように話しています。「ウィンブルドンはテニスの殿堂であるため、バボラはウィンブルドンと一緒に仕事をしたいと心から願っていました。歴史という点では、沢山の共通点があります。両社とも、伝統を守りながら、どのようにブランドを展開し、将来を見通し、物事を改革して発展させられるかを示してきました。」

ウィンブルドンはバボラに名声をもたらしました。それだけでなく、パートナー会社と長く協力関係を築きたいと考えているオールドイングランドクラブは、バボラと相性がよく合います。

「バボラとウィンブルドンには2つの共通の特徴があります。両社とも、ラケットスポーツを専門に扱うブランドで、家族経営をしています。バボラは現在、5代目の社長が運営しています。バボラはバボラコミュニティをファミリーと考えているため、パートナーと長く一緒に仕事をすることは、バボラにとって大変重要です。」 

イノベーションの伝統 


バボラは、ウィンブルドンと一緒に仕事ができることに大変魅力を感じています。 (絶えず変化しながら、本質を保ち続ける) ことをモットーとするウィンブルドンは、ウィンブルドン選手権の伝統と独自性を保ちながら、イノベーションに取り組んでいます。

「バボラとウィンブルドンはとても興味深い組み合わせです。今のテニスを作り上げてきたものを守りながら、より良い方向に変化していくために協力し合っています。私たちは優れた成果を出すこと、積極的にビジネスを展開していくことを望んでいます。そのため、私たちと似た価値観を持つ一流のパートナーと仕事ができるのはとても素晴らしいことです。」

オールイングランドクラブでリテール、マーチャンダイズ、ライセンシング部統括部長を務めるデービッド・ヒューイットは、バボラとウィンブルドンは、ほぼ完璧な組み合わせだと言います。「バボラとウィンブルドンはパートナーであり、強い絆があります。多くの伝統との関わりも深く、バボラの歴史とウィンブルドンの歴史には似ている点があります。パートナー関係は、製品の品質や商業的な観点を考慮しながら、人間的、感情的なレベルで相性が合わなければなりません。ウィンブルドンは、これまで築いてきた遺産や伝統を守り、敬意や品位を示して、トーナメント大会やテニスだけでなく、世界に対しても最善を尽くしています。バボラがウィンブルドンのビジョンを信じ、似た価値観を共有できるから、ウィンブルドンはバボラと一緒に仕事をすることを決めました。」 


バボラとウィンブルドンは、ウィンブルドンの名前でテニス製品を協力して作り、さらに将来再度コラボレーションする可能性も巧みに伝えています。

「ツアーを回るトップ選手の多くがバボラのラケットを使用していることも、バボラが理想的なパートナーであるとウィンブルドンが確信するのに役立っています」とバロンは話します。「ツアーでバボラのラケット、バッグ、シューズ、アクセサリーなどが使われているのを見て大変喜ばれています。バボラとチームを組むと、プロ選手がバボラの製品を使用しているのを多くの人が見るため、1年を通じてウィンブルドンブランドも宣伝することができます。バボラとウィンブルドンが一緒に作った製品をプロ選手がウィンブルドン選手権で使用すればなおさら効果があります。」

バボラチームの一員として、特に若い世代でのバボラの人気は、ナダルのダイナミックで激しいプレースタイルの功績が大きいと考えられます。人々のバボラに対する印象もウィンブルドンとパートナーシップを組むことで変化しました。

「アメリカなど一部の国では特に、バボラは若く、挑戦的なブランドとしか見られていません。そのため、VSストリングのストーリーやどのように長年イノベーションを行ってきたかを説明し、バボラがウィンブルドンと同じくらい古い歴史があり、伝統あるブランドであることを強調しなければなりません。」

お互いに助け合って成長する


仕事においてバボラとウィンブルドンの関係は非常にオープンであり誠実です。「どのようなこともオープンに話し合います。とても詳しい説明を聞いているので、ウィンブルドンが何を目指し、なぜそうしたいかを正確に把握しています。ウィンブルドンは自社ブランドを売り込み、守りたいと心から願っています。私たちはそのことをよく知っています。それに、ウィンブルドンがその目標を達成できるよう助けられるパートナーを必要としていることも知っています。そうしたことを知ることは、私たちが前進し、成長する上で役立ちます。」とアントニー・バロンは言います。

ヒューイットは、バボラが他社と異なる点は、バボラが自分たちの意向を押し付けず、常にウィンブルドンと協力して仕事をしようとする点だと言います。「バボラは私たちの意見を聞いてくださるので、私たちもバボラの声に耳を傾けます。バボラは相手を受け入れることのできるブランドであり、会社です。バボラは「お金を払って、ウィンブルドンの名前で商標を付けたい製品がある」というようなことは決して言いません。」 

「バボラもウィンブルドンも、相手が行っていることを知ろうとし、実際に聞いたり見たりして行動する会社であるため、驚くほど成功しています。両社とも、素晴らしい伝統のある一流の会社です。何事も適切に行うことを望みます。ウィンブルドンもバボラをお互いに波長が合うと感じています。物事に対して似たアプローチをするバボラほどパートナーとしてふさわしい会社はありません。」